応用生物学系 岸川淳一 准教授らのグループは、がん悪液質治療薬であるアナモレリン (エドルミズ?) が結合したグレリン受容体の立体構造を決定しました。
また薬理学解析によって、アナモレリンがグレリン受容体のスーパーアゴニスト (内因性作動物質であるグレリンよりも強力に作用する薬剤) として作用すること、さらに構造情報を活用して一塩基多型が薬剤の効果に影響を与える分子基盤を明らかにしました。
グレリン受容体は、様々な生理作用に関わる重要な分子であり、本研究によって得られた構造情報は、成長ホルモン分泌不全症や摂食障害、心不全治療薬の設計に役立つことが期待されます。また遺伝的多様性による薬効変化を構造情報に基づいて立証した本研究は、個別化医療の実現に向けた重要な知見となることが考えられます。
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本研究成果は、2025年1月20日に科学雑誌「Nature Structural & Molecular Biology誌」(外部リンク)に掲載されました。
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