本学 屋京典 研究員、基盤科学系 来田宣幸 教授らの研究グループは、身体を大きくイメージするだけで歩行動作が変化することを実証しました

 本学 屋京典 研究員、基盤科学系 来田宣幸 教授らの研究グループは、まるで“ガリバー旅行記”のように、自分の身体が巨大になったと想像するだけで、実際の歩き方まで変わることを実証しました。歩行動作は通常、身体の大きさや重さを前提とした無意識の運動計画によって制御されていますが、本研究では視覚を遮った状態で「自分の身体が大きくなった」と想像させるだけで、対象者の歩幅や足の持ち上げ高さが実際に増加することが確認されました。従来、身体イメージの変化は主にVR(仮想現実)などの高度な技術を用いて操作されていましたが、本研究では言葉による指示のみで身体イメージを変化させるという点で新規性があります。これは、身体の認知が運動に与える影響を明確に示した初の成果です。この成果は、リハビリテーション分野やスポーツトレーニングにおいて、認知的なアプローチだけで身体動作を改善?強化する新たな方法としての応用が期待されます。

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 この研究成果は、2025年3月17日に、学術雑誌「Frontiers in Human Neuroscience」(外部リンク)に掲載されました。

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