令和5年度海外教育連携教員派遣報告
西中 浩之 准教授 (スペイン?バレンシア大学)

所属 威廉希尔官网 准教授
氏名 西中 浩之
期間 令和5年4月17日-令和5年6月8日
滞在先 バレンシア大学(スペイン)

 2023年4月から6月までスペインのバレンシア大学に滞在していました。バレンシアはスペインではマドリッド、バルセロナに次ぐ第3の都市でおよそ80万人程度の人口です。場所はスペインの中部東の地中海沿岸に位置しており、年間300日晴れると言われる穏やかな気候で大変住みやすい場所です。初夏に訪れたこともあり、海岸では多くの人が海水浴を楽しんでいました。また、スペイン料理で有名なパエリアはバレンシア地方発祥の料理です。バレンシア地方はスペインでも有数の米どころで日本人にとっては食に困ることない都市でした。スペインはのんびりした性格ということがよく言われますが、平日の朝からバルでコーヒーやビールを飲んでいる人たちも多く、毎日の大学までの通学路でも朝から飲んでいる人を多く見かけました。

【バレンシア大学について】
バレンシア大学は創立1499年とスペインでも有数の歴史を持つ大学であり、交換留学も積極的に行っています。キャンパスは都心部とブルハソット、パテルナの3地区にあり、私が訪問した研究室はブルハソット地区にあります。ブルハソット地区は物理学、化学、工学などの学部があり、理系の学部が多く集まっています。また、ブルハソット地区には民間企業との共同研究を行うことを目的としたサイエンス?パークもあり、積極的な技術移転を進めています。2022年7 月に伺った際には、帰国時に威廉希尔官网のPCR検査が必須でしたが、このサイエンス?パークで検査し、無事帰国できました。今回の訪問で私が所属したのはProf. V. Mu?oz-SanjoséのCreCYCSem研究室で、私が開発した装置を導入したいということで、2022年に導入?立ち上げを手伝った経緯から受け入れていただきました。CreCYCSem研究室では、修士課程以下の学生を受け入れておらず、ポスドク2名、博士後期課程の学生3名と小規模な研究室でした。ただ、国際交流が盛んということもあり、ポスドクの1名はウクライナ出身、博士後期課程の1名の学生はインド出身、さらにインターンシップ制度で多数の国外の学生を受け入れていました。今回の渡航期間中では、1名のウクライナの学生(博士後期課程)、1名のフランスの学生(学部生)を受け入れており、私が帰国後もイタリアから複数の学生を受け入れていたようです。

【バレンシア大学での教育?研究活動について】
バレンシア大学での滞在期間中は、2022年度に導入した装置を使って、1名の博士後期課程の学生と共に実験を行い、その中で実験方法や実験の進め方などの教育を並行して行っていきました。この期間に得られた成果については論文投稿を予定しています。また、私の研究セミナーも開催させていただき、そのセミナーではウクライナのSumy State Universityともオンラインで議論させていただきました。Sumy State Universityでは頻繁に停電するなど、やはり戦争の影響を大きく受けているようですが、研究も継続して進めているようです。本年度には帰国後もバレンシア大学CreCYCSem研究室主催のオンラインセミナーに参加し、発表の機会を頂くなど交流を継続しております。また、指導していた博士後期課程の学生については、2024年度にインターンシップ生として当研究室での受け入れを予定しています。2022年度には当研究室の学生も留学しており、大変よい関係を築けております。

【最後に】
スーパーグローバル大学創成支援事業助成による海外研修という素晴らしい機会を与えていただいたことに心より感謝いたします。また、国際課の皆様にも渡航の手続きなど大変お世話になり、感謝いたします。最後に、受け入れていただきましたV. Mu?oz-Sanjosé教授とCreCYCSem研究室の方々には多岐にわたりご支援とご配慮を頂き、心より御礼申し上げます。


研究室のある建物

バレンシア市内の闘技場

左:研究室のある建物、右:バレンシア市内の闘技場


ブルハソット地区の祭り

導入した装置

左:ブルハソット地区の祭り、右:導入した装置

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